2009/07/25

New Model GS150!やります!


皆様 いつも誠にお世話になっております !

本年度、体制も新たにアジアの仲間たち、英国の仲間たちと新たな仕掛けをしております。本日は久々に新モデルの発表です。

東洋革命シリーズ第一弾、SX200、お客様からのご注文を頂き、現在当方パートナーのファクトリーにてビルドアップしているところです。旧イノチェンテイ正規メカニック・良品インチェンテイフレームの確保と、フレーム矯正機の使用が可能なアジアファクトリーにて、最後のビルドアップ作業の段階です。完成後その魅力を存分にお見せすることが出来るかと思います。当方はレストアではなく、ご注文スペックに対して「マシンを造る」と言った発想で取り組みますので、車種・モデル名など、「このモデルでこんなエンジンのマシンが造れないか?」といった柔軟なリクエストを頂ければ幸いです。是非世界で一台だけのマシン造りにサポートをさせて頂く存じます。今回のSX、素晴らしいマシンに仕上がりつつあります。是非ご期待ください!
 さて。。。本題です。

 <GPUL GS150の発表です!>
現在試作が終わり、ファクトリーから報告が入ったところです。

この物語のスタートは、地元の先輩のGS150にPXエンジンを搭載し、チューンしよう。。といった所から始まりました。

私自身、大昔ですがGS150/160双方乗り継いで居た時期があり、特にGS160はPXエンジン+ポリーニキットなどで物足りなさを埋めていた経験があります。正直、GS160はそのフレームバランスの関係上、フレームに腰が無く、ホイルベースの長さ、そして、そのバンク角の浅さより、ダメで腰の無い、200ラリー以下の出来栄えとなってしまいました。特にフレームの弱さは驚くほど深刻で、クネクネしなります。そしてあの脆弱な前後サス。。。結果チャンバーの腹を路面で引っ掛け、そのまま吹っ飛び大破して終わったのですが。では。。。。GS150ならばどうなのか?

そしてGS150へのモディファイを各部の見直しから始めました。フロントのディスク化・前後サスの強化等々。。。フロントフォークのPK化はディメンションを崩し危険な上、別に面白くも無いので新たに油圧ディスク用フォークを造りました。(写真参照)フロントサスはアメリカのガブリエル製ダンパーおよび英国の強化スプリングを装着することにより、油圧ディスクに持ちこたえられるように。。。リアは当方お得意のアジア某有名メーカーの友達に再設計してもらい、ガスショックを装備。。etc etc etc GS150のほうが、乗り物として大分楽しめるようです。短いホイルベース、深いバンク角、太いストレスメンバーをセンターに持った短くてヨジレに強い強度のあるモノコックフレーム。。。立ったフロントフォークのキャスター角。。。とてもユニークなベースバイクです。GS160より面白いマシンが造れる。


このような先輩のマシン造りを続けている最中に、油圧ディスクフロントフォーク造りを担当してくれたアジアファクトリーの友達と冗談レベルで話合っていました。

「これでフレーム造れれば、エンジンを除いてVS5-GS150最終型は全部新品で造れるね~」

「やってみる価値はあるかもしれない。。。一丁やってみるか? ACMAとGS150、スペアフレームを造ればボロいマシンのビルド用に商売になるよね? OK判った。やってみる!」

構成内容など細かい点を何度か遊びでシュミレーションして打ち合わせをしていました。

そして半年近く経ったわけですが。。。今日もランブレッタSX200の進捗、そしてリプロパーツ造りなどの打ち合わせをする予定だったのですが、
「速報!GS150プラン完成!これで行こう!まずは見てくれ!」

と言う経緯で、試作が完成したわけです。試作マシンでチープな塗装が塗ってありますが、逆にその感じがオリジナル中古車みたいでよりリアルだなぁ~と、友達と久々に楽しく打ち合わせしてました。

ということで。。。GPUL GS150スタートします。以下に主な内容を記載します。

<GPUL GS150 構成内容>

フェンダーちょっとデブに写ってますが、Topの写真通り、オリジナルと全く同じのリプロ品です。

 フレーム造り

VS5フレームを完全分解し、各パネルパーツを採寸後、新しい鉄板から切り出し溶接したハンドメイドフレームです。GSおよび殆どのベスパは特にフロア面の表裏張り合わせの間に結露および錆びが発生し、大方内部がザクザクとささくれています。レストア車は切り貼り・継接ぎ・パテ埋めなどが多く、腰が無く、見た目が良くても即ダメになってしまいます。鉄の寿命30年。この新フレームで新鮮な状態で強度もバッチリです。

 各パネル

一般に販売されているリプロパネルです。生産元から当方ファクトリーが調達したものです。

 ハンドル

ご存知の通り、VS5とVBBは同じアルミキャスト部を構成しています。よってVBBパーツに対し、新たに左右GSタイプレバーサポートを造り、VS5のハンドルを造ります。キースイッチおよび右のホーンスイッチ等々、完全Siemリプロパーツを使用し、完全なVS5用ハンドルが出来上がります。

 灯火およびホーン類

Siem完全リプロ品を用います。これも同様一般に販売されているものです。

 エンジン

PX150エンジンを積みます。
(写真は友達が余していたACMAエンジンを若干モディファイして積んだものです)
PXエンジンに対し、吸気・排気のチョイス、およびシリンダーキットのチョイス、各種オプション対応OKです。PXエンジンですので何かと楽しめると思います。

 フロントフォーク

通常版と上記の油圧ディスク(オプション)を検討しています。お問い合わせ下さい。

 前後サスペンション

ご要望スペックにて対応いたします。


-ポイント1 
GPUL GS150、イタリア製と比べるものではなく、柔軟にあくまでもGPUL製GS150と考えてください。当方が考えるGS150は、マトモな硬いフレーム・エンジンで長距離ツーリングや、現行キットを用いたチューンなどを存分に楽しんで頂く、新しいGS150であり、模造品やレプリカを狙ったものではありません。ただし、ルックスはオリジナルから詳細を採寸してありますので、きっとご満足頂けると思います。超クラッシクなルックスでもあるGS150で、かつ新車、それで現行エンジンというマシンです。走りを楽しめるGS150として考えてください。そしてお好みでじっくり熟成してあげてください。

-ポイント2

背景として、ACMAなどの50年代系フレームの修理を完璧に出来る工場と手を組んで完成するものです。幾人かのお客様にはお話いたしましたが、国内で見るGS系・ACMA系の贋作のような、PXやT5、スプリントフレームの切り貼り&パテ盛りで作った「ヘンなバイク」ではありません。当方はあくまでもコピーを造るという事ではなく、新たなGS150を造ったという点は是非ご理解いただきたいと考えております。

詳細、是非お問い合わせ下さい。当方の専門、ランブレッタ同様、お客様のお好みでコンポーネントしていくカスタムメイドです。クラッシック派の方もモダン派の方も十分楽しめる内容です。ランブレッタ屋である当方が考えるGS150、是非チョイスに入れて頂ければ。。。と存じます。

何卒宜しくお願い申し上げます。

お問い合わせはこちらです ⇒ info@lambrettagrandprix.com


2009/07/15

新製品・オリジナルキット情報

 いつも誠にお世話になっております!

ココしばらく、旧車の在庫情報がメインとなっていた当グランプリアンリミテッドニュースですが、現在以下の新製品・オリジナルキットの試作/テストに入っております。体制が大きく変わり、毎日いろんな事が起きますが、気合を入れて頑張りたい所です!

 ☆ 新製品情報 ☆

1.オリジナルスポーツシート(受注生産)

-当方仙台のシート会社と共同作業にて造ります。
メインの黒い部分は、バッフル生地(細かいパンチ穴の開いたもの)に2層の防水・浸水対策を施し、縫い目全てにコーキングを施しております。バッフル生地でも水対策はばっちりです。

-ゴールドの部分、細かいフレークの入った生地を用い、きっちりミシンをかけてダイヤブロックを作ってあります(プレスではございません)

-すべての生地は日本製なので、従来品より大幅にグレードが向上してます。

⇒数々のシートを今まで使って参りましたが、その経験上、乗りやすさを最大限考慮し、ランブレッタフレームに載せた場合の、ニーグリップする幅および高さを考慮したサイズとなっております。ベストサイズです。身体にフィットすることを第一優先に考えてあります。製作者がベテランオートバイ乗りであり、当方のリクエストを満たしたスペックで造ってくれます。

⇒この黒ベースのバッフル生地に対し、ダイヤ目のところをお好みのカラーにて受注生産します。後日正式発表時にオプションカラー等々、併せて発表させて頂きたいと思います。今後、多種多様のシートを取り扱うのではなく、このオリジナルシートをメインに対応して行く方向です。
(現在デモ-カスタム車輌を企画中であり、その配色の関係上ゴールドとしました)

2.新ディスクブレーキキット(ブレーキマスター&ハブキット各々)

AC社とのやり取りにより、実現したキットです。現在試作完成および調整中。まだアルミの腐食処理が済んでおりませんが、まもなく各部アルマイト処理にてフィニッシュ、実車投入テストとなる運びです。

a.ブレーキマスターキット

AC社お家芸の美しいCNCアルミ削り出しのタフなブレーキマスターキットです。
コンディションに合わせてレバーの位置を6段階に調整できる「フルアジャスタブル機構」を採用。リザーバータンクもアルミ削りだしおよびアルマイト処理の高級な仕様です。

b.ハブキット

ベト・キットの問題点である放熱対策・熱変形対策を考慮し、日本でキャリパーサポートをCNC削り出しの軽量・強靭なものにしてあります。

-ディスクローターは「フル・フローティング」となり、ブレードは鋼鉄・内部は強化アルミ合金のCNC削り出しで対策しました。ストッピングパワーおよび放熱効率が格段に向上してあります。

-キャリパーは4ポッドで、某メーカーのOEM品(ノックダウン製品)となり、従来のものより数段グレードがアップしております。

-キャリパーサポートは国内でCAD設計し、CNC削り出しのアルミ強化合金製です。従来品は単純なステンレス合金の「板」でしたが、重く、かつ放熱特性に劣り、結果ハブ側との間にガタが生じる癖がありました。こういった面を大幅に対策改善してあります。軽く強靭なサポートです。

-ドライブシャフトとハブ本体/キャリパーサポートの通り面に新素材、超強化樹脂カラーを採用し、鋼鉄製であるドライブシャフトと強化アルミ製キャリパーサポート間の消耗ダメージ・衝撃を吸収します。同時に熱伝導を確実に遮断することにより、ハブ無いのシール・ベアリングへの影響を抑制します。

-新タイプフォークリンクの採用により、精度と強度をもたせ、ダンパーアシストへのメリットを向上させてあります。ガタ付き、左右不均衡を改善します。

3.Veglia メーター ブラックモデル

計器メーカーの単純な発想で、黒が登場してます。従来のメーターと同一ですが、文字盤を黒にすることにより、イメージが大きく変わりました。

☆ 強化対策ハイパフォーマンスシリンダーキット/タイ向け熱帯仕様225ccキット ☆



直接日本のお客様に関係が無いようなタイトルですが、実はこのシリンダーキットをタイの劣悪な環境で走破テストすることにより、脆弱だと言われているRapido225ccキットを耐久性のある優れたエンジンキットにする目的で取り組んでいます。AFR社の純正ではなく、AFRから調達したベースキットを英国にて対策加工したものです。当方でリクエストしたスペックに対し、Rapido200cc(ピストン系66mm)から225cc(70mm)へボアアウトし、同時に各ポートの対応を施し、ピストンも必要スペックを満たすものとしています。シリンダーヘッドも燃焼室形状を同時に対策し、タイの過酷な気温40-45c、路面温度60-80cの環境で走破テストすることにより、概ねキットとしての耐久性を訴求しています。
タイで5基実車投入し、その結果を見てフィードバックすることになるのですが、この仕様で得た成果にて、正式に当方の「225ccマルチポートシリンダーキット」として国内販売することになります。
Rapidoのメリットである「スチール内部シリンダー(スリーブ)」はトラブル後ボアアウトして再度オーバーサイズピストンを使用して修繕できる等々、ユーザーフレンドリー&強靭な面を持ちます。タイでTS1は既に一般化しているのですが、どうしても一度壊すと修理するより買いなおした方が安価・・という面が問題になっており、タイのハードコアユーザー層からのリクエストにより、今回めでたく最初の5基が完成した・・・と言うことになります。
予定では11月の乾季に4000km程度の走破テストを実施する見込みでおります。概ねチェンマイから南部プーケット等まで、気候・環境が大幅に変わる南北縦断にこのキットを投入して、、、さあて・・・・何が起きるかなぁ・・・といった所です。実際は普通に走ると思いますが(笑)チェンマイの同志、アオウン・ハット兄弟と大暴れする予定でいます。様々なデータ取りが目的です。アオウンは新型のクラッチキットを開発中です。(彼は某ベト・ショップで得意げに販売している「使えない強化クラッチキット」の表面化した問題に対し、対策改修を依頼されて行っている人物です)これら仲間たちの優れた製品も、完成都度発表して行く予定です。
追)写真にある電気ハーネスは、簡略化した新ハーネスキットです。ならびに2個写っているレギュレーターですが、左はインドDucati工場で生産されている(イタリアで発売されるため製品にはMade in Italyと記載)ヨーロッパ向けレギュレーター、右は新製品である「大容量タイプ」です。サイズの大きさを見ると一目で判ります。これらもタイの急激に変化する劣悪な環境に投入し、テストを重ねます。
 等々、これらが本年の新製品の目玉になるかと思います。
 以上、新製品・オリジナルキット情報 でした。
 お問い合わせはこちらまでお願いします ⇒ info@lambrettagrandprix.com